流氷の南限はオホーツク海です。毎年冬になると沿岸にやってくる流氷は古くから地域の文化や暮らしに多くの影響を与え、豊かな海の恵みをもたらす貴重で日本で唯一ここでしか見られない自然現象です。世界自然遺産の知床に代表されるオホーツクの生態系も流氷によって支えられています。流氷は海中の塩分濃度の薄い層と濃い層の寒風による対流で-1.8度に達すると流氷ができます。かつては海を閉ざす自然障害であったものが、近年の研究で流氷はプランクトンの運び屋となりオホーツクの海産物を育んでいることがわかってきました。そんな流氷が地球温暖化等の影響により年々減少しています。まさに流氷を守ることは地球を守ることなのです。